昔々、後輩を「ブラックバイト」から辞めさせた話。

頑張らないブログ

僕が大学4年生の頃の話。

ダンスの繋がりがあり、大学1年生の女の子と知り合った。

「容姿端麗か?」と聞かれたら、そうでもない。

 

その子は高校生までバイト経験が無く、大学入学と同時に居酒屋のバイトを始めた。

大体の人がそうだと思うが

人生で初めてするバイトは、何を選んだらいいのか全く分からない。

 

そんな中でその子は居酒屋を選んだということだ。

居酒屋のバイトとは

酔っぱらったおじさんたちからセクハラ発言をされ

店が忙しい時に限って、店長がサボり

まかないが美味しい

といった特徴がある。他にも沢山あるがここでは割愛する。

 

 

***

 

 

その女の子は

明るくて人とのコミュニケーションが上手い。

サークルもいくつか掛け持ちしながら、生活費を稼ぐようなタフさもある。

だが、「容姿端麗か?」と聞かれればそうでもない。

 

それでも、持ち前の明るさと人懐っこさで周りの人からは人気だった。

人気だったと思っていたが、今思えばそうでも無かったかもしれない。

なのでバイトを始めてからも、元気だった。

 

それから数か月が経った。

僕が、その子とはあまり話さなくなっていた頃だった。

突然LINEが来た。悩みがあるそうだ。

 

 

***

 

 

久しぶりに話すし、久しぶりに会う。

「何があったんだろう?」

そう思いながら、待ち合わせをしていた大学の食堂についた。

 

「あ、お久しぶりです!」

その子が先に見つけてくれた。声が大きい。

だがそんな声の大きさに、安堵の気持ちもあった。

 

なんだ。元気じゃん。

「元気は元気なんですけどねー!(笑)」

相変わらず声が大きい。

 

僕は、食堂で一番好きな”ささみチーズカツ定食”を食べながら、話を聞く。

で。どうしたの悩みって。どう見ても元気そうだけど。

すると、その子の雰囲気が少しだけ変わったような気がした。

 

 

***

 

 

「実は、今してるバイトの事なんですけど。」

ささみチーズカツ定食を食べながら傾聴の姿勢を見せる。

その子はそのまま話し続ける。

 

「最初の頃は、休みたい時に休めたんです。」

「店長も優しかったし、バイトの先輩もいい人達ばかりで良かった!って思ってたんです。」

「でも。」

少し声のトーンが暗くなる。

 

「時間が経つほど、休みは自由に取らせてもらえなくなって。」

「休み取るのに理由が必要で。」

「サークルだからとか、友達と旅行に行くから。だとそんな遊びで休むのはダメだって。。」

「最近ではバイト中にセクハラしてくるんです。。。」

まじか。サイテーだなその店長。と言わんばかりに相槌を打つ。

 

※ここでおさらいしておくが、

「容姿端麗か?」と聞かれればそうでもない。

だが持ち前のあれこれで人気はあったような気はする。

 

 

***

 

 

その子は続けてこう言った。

「で、私も流石に辞めようと思ったんです。でも先輩は良い人ばっかだし。」

「店長は嫌いですけど、バイトの皆は好きなんですよね。。。」

「なんか、自分だけが辞めて。先輩たちに迷惑かけるのも嫌で。。。」

 

なるほど。気持ちはよく分かる。

僕も最初のバイトは居酒屋で、ブラックで。

周りの皆もいい人だった。

 

ささみチーズカツ定食を食べ終える。

僕はここで2つの選択肢に迫られる。

▶同調しながら話を聞き続けるのか

▶このままではその子の為にならないと、ハッキリと伝えるのか

 

僕が様々なYouTubeで見たマニュアルでは、上の同調が正解だ。どうする。

そんなことを考えていると

「先輩、どう思いますか?」

先手を取られた。

 

くそっ。どうする。。

判断までの時間は無い。

 

 

***

 

 

確かに気持ちは分かる。

でもそのままだと、先にお前がダメになるぞ。 

 

後者を選択してしまった。だからモテないんだ僕は。

 

しかし、ここで食い下がるわけにもいかない。

「でも、先輩良い人ばっかだし。。。」

間違いない。だが僕は、話し続けた。

 

これは俺の持論だから聞き流して欲しいんだけど。

ブラックなバイトで働いてる人は、絶対に良い人ばかりだと思ってて。

良い人だから。優しいから。

だからこそ

他のバイトに迷惑かけられない気持ち、責任感があって。

それで辞められなくて続けてしまってるんじゃないのかなって。思うんだよね。

 

でもお前はまだ1年生だし。他にも色々バイトできる時間もある。

3年生になれば就職も考えなきゃならないし、遊ぶ時間も減ってくる。

それに、バイトを辞めたからって、先輩と一生話さなくなる訳じゃないだろ?

 

 

***

 

 

やってしまったと思った。

また要らんことをおっさんのごとく話してしまった。

顔には出さないが、心の中で反省会をしていた。

 

でもその子はこう言った。

「確かに。。」

「私、店長に話してみます!!ありがとうございます!!」

 

何ていい子なんだ。

その子は「授業に行くので!」と言い残して席を立った。

少しいい気分になった僕は、ささみチーズカツ定食をもう一つ食べた

 

 

***

 

 

その後、何回か店長とのバトルがあった。

くせ者の店長で、ねちっこい。

が、一緒に戦いその子はブラックバイトを辞める事が出来た。

 

それからその子がどうなったのかは分からない。

もしかしたらあれは、僕の妄想だったのかもしれない。

ただ一つだけ言えることがある。

 

 

 

 

 

 

 

「容姿端麗か?」と言われれば、そうでもなかった。事を。

※この話は実話です。

おしり。

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